2007/1/27  #1855

職業病

職業病というのは、どの職種にもあるんだろうけど、
ロケの仕事をやっていると、どこか遠くにいくと
それが旅行なのか、ロケハンなのか区別が
つかなくなってしまう。

この間、同業の人が、家族とオーストラリアに旅行に
いったらしい。久しぶりに家族とゆっくりしようと
レンタカーを借りてドライブに出かけたらしいのだ。
ところが、いい風景がみつかると、写真が撮りたくなる。
我慢して、目的に車を走らせるが、
これを逃したら一生後悔してしまうと
車をとめて、家族を車にのこして、カメラ片手に外に出た。
いいなぁ、ここで、こんな感じのロケをしたら
最高だろうな、と思ってカメラを構えると
旅行で来ていることがサーッと頭から消え去り
シャッターを切るのに夢中になってしまった。
10分ほどたってハッと我に返ると、
家族を車で待たしているではないか。
必死に戻って、最高の笑顔で車に乗り込み
そのときは、事なきを得たらしい。

しばらしくして、目的地に到着。
ここでも、職業病が全開に。
カメラを片手に家族と歩いている。
そのカメラは今回は家族のスナップショットを撮るために
持ち歩いているはずなのに、カメラのレンズは
家族とは反対の方向を向いたままだったそうだ。

ついに、奥さんの怒りが爆発!
オーストラリアまできて、何をしてんの!
風景を撮らずに私たちを撮ってよ!
カメラ没収!

それからというもの、その日は、
ほとんど口をきいてもらなかったらしい。

どこにいっても、いい場所がないか探している。
いつでもどこでもすぐに撮れるようにカメラは
常備携帯しているし、アンテナもそちらに
向いているから、旅行にいった気分になかなか
なれない。職業病だ。

しかし、その職業病のおかげで、
ずいぶんいろんな場所が自分のなかに
インプットできてきた。
歩くガイドブックとして、
ページもいくつかできてきた。

もともと旅行が好きだったから
仕事と旅行がごっちゃになっている状態を
天職というのかもしれない。

できれば、海外でねぇ、
それができれば、いうことないんだけど。