2007/1/3  #1831

温暖化で消える村

アラスカにシシュマレフという村がある。
故星野道夫さんをしっている人なら
この村の名前を聞いたことがあるんじゃないだろうか。
シシュマレフは、星野さんが高校生のときに
はじめて訪れたアラスカの村。
ここから、星野さんのアラスカ人生がはじまった。
東西5キロ、南北約400メートルの小さなこの村が
温暖化の影響で崩壊の危機におちいっている。
ここ数年、秋の嵐が強くなり、海岸が
年平均約3メートル侵食されているという。
1997年の嵐では38メートル削られ
浸食された上に立っていた住宅は無惨にも
崩れおちた。
これまでなら、秋の嵐のときには海氷が張り
沿岸の浸食を防いできた。
しかし、海氷が張るのが1か月遅くなったことも
大きく影響している。

村民は、子どもや孫たちに安全な土地を確保するために
2002年の住民投票で先祖代々の地を
離れることを決めた。
移住は約5年後の見通しだが
星野さんが愛したシシュマレフ村が消える。
そのことを星野さんが知ったら
どれだけ悲しむだろうか。
星野ファンにとっても、象徴的なエピソードのある村だけに
残念でならない。

この村の温室効果ガスの排出量はごくわずか。
アメリカ本土や日本など先進各国の豊かな生活をつけが
極北の村人の生活をおびやかしている。

あと20数年で、アラスカの氷河のほとんどが
融けてしまうといわれている。

ヒーターをつけてぬくぬくした部屋で
これを書いているが、なんとも申し訳ない気持ちだ。
温暖化への取り組みをもっと身近に考えなければいけないと
強く思うとともに、星野さんにも
申し訳ない気持ちでいっぱいだ。