2004/5/24  #4

ホピランド滞在記3

「ホピランドに滞在して」

その絵は人類の誕生から現在、そして未来を示すロードマップであるという。左下の人類が誕生したとされるポイントから、一本の線が斜め右上方へ引かれている。この線は人類の歩んでいる道にあたる。その線はあるポイントで上下二つに別れていている。上の道は現在の人類が歩んでいる物質文明を示している道であり、この道は最後にはジグザグとなり途中で終わっている。一方下の道は、自然界の法則に根ざした調和の道を示しているという。こちらは、まっすぐな線がエンドレスで岩の回りを一周するほど続いている。

上の道、すなわち、物質文明を選択した先に待ち受けるものは第三次世界大戦や、自らが崩した自然界のバランスが原因で起きる疫病、自然災害などであり、その先にはホピの預言の中で「浄化の日」と呼ばれる人類滅亡の日を迎えることになるという。一方、もしも人類一人ひとりが、真剣に戦争や大地の破壊を止めようと行動し、他の自然を犠牲にして築いてきた現代物質文明の過ちを認め、大地や自然との調和に根ざした下の道に戻るのであれば、「浄化」はゆるやかな物へと変化し、多くの人類は生き延び、また、調和のとれた正しい道はずっと続いていくという。

過去に人類は他の動植物や、自然などとバランスのとれた調和の道を歩んでいたが、我々人類は長い歴史の中でいつからか物質文明の道を選択し、現在ではかなり遠くまでその物質文明の道を歩いてきてしまったらしい。そして今我々は、このまま上の道、物質文明を選択し続けるか、それとも自然との調和の上に成り立つ正しい下の道に戻るかという選択をしなければならないとても重大な岐路に立たされているという。

ロイが岩の前で清めのセージを焚き、空に向かって祈りを捧げているその時だった。彼の頭上に広がる夏の昼下がりのアリゾナの空に突然六角形で銀色に光る物体が現われた。ゆっくりと南の方角へ移動し、すこし静止していたかと思うと、また突然視界から消えてしまった。それはほんの数秒間の出来事であった。

ロイにその事を話すと彼は、「正しい場所にいるという事を教えてくれているんだよ。近い将来、僕達のホピランドは彼らとの交流の中心地として機能するようになるだろう。」と話してくれた。(ちなみにホピの預言でも「浄化の日」が近付くと、異星からの使者が警告のためにやってくるとも伝わっているらしい。)

翌朝僕は、このホピの地での体験が、これから一生続く僕の旅にとって大きな影響をもたらすであろう事を確信しつつ、ホピランドを後にした。