2007/3/13  #87

知の知


どうも・・・・うかうかしている間に梅の花も終わり、気がつけば白木蓮が満開。
桜の蕾もちょっと膨らんできたかなー、という感じですね。

1月2月と、毎年怒涛の繁忙期なもんで、「ぎゃー」とか「わー」とかゆってる間に終わっているというか、毎年この期間の記憶がごっそり抜けがちです。
1年が10ヶ月になっても、けっこう気づかないかも(んなわけない)。

先月、パソコンを買い替えました。
というか、これまでも、会社でもらった中古のパソコンが家にもあったのですが、まったく作動させることもなく(機械オンチに中古パソコンはハードル高すぎました)、このコラム書くときだけネットカフェに行ってるような状態。
まったくもって、バック・トゥー・ザ・10年前、なアナログ生活でしたが、ふふん、これからはビスタも入った最新パソコンだもんねー。
・・・・とか言いつつ、ビスタってなんだ。ビスコの仲間か。食べられるのか。


それにしても、アレですね。
パソコン買うのはいいけど、なぁぁぁんにも分からないので、完全にヨドバシカメラの言うがまま。
普段なら、ビールより発泡酒を選ぶようなつつましい消費生活を送っているのに、10万円と15万円のパソコンの違いもよく分からないまま、思わず「エイヤァ!」で15万円のほうを選んでしまうっていうのは、一体どういう心理作用なんでしょうか。
まあ、買っちゃったもんはもう、元を取るために使い倒すしかないのですが、もっとパソコンについて勉強してから買えばよかったかなあ、とやや反省しています。

世の中、あれもこれもと情報が多すぎてウンザリすることが多いけれど、なんていうんでしょう、取捨選択しつつ情報をうまく使いこなすって、今の時代は絶対に必要ですよねえ。
資本主義社会だし、私自身も商売柄そうだけど、とにかく売るほうは1つでも多く売りたいし、1円でも高く売りたいから、合法ではあるけれど、あの手この手で消費者の購買意欲を掻き立てるわけでしょう。
その全てに反応していたら、お金なんていくらあっても足りないし、自分がお金を払うべき対象についてしっかり勉強したり検討したりしないと、不要なものにお金を払ってしまったり、不要なものに対価を支払ってしまったことにさえ気がつかなかったりとか、実際わたし自身もやってそう。

ちょうど医療保険が満期になって、更新をどうするか・・・というところから、にわかに経済や金融のことが気になり始めて、いろいろ調べていくうち、アレも知らないコレも知らない、なーんにも知らない、お金に関して私は完全に白痴だーっ!と気づいて、愕然としました。
自分の年金がどうなっているのかもあんまりよく分かってないし、資産運用なんて銀河鉄道999の終着駅並みに遠くの出来事。
これで今までよく無事に生きてきたもんだ、日本って経済白痴でも生きていける国だなあ、恐ろしいなあ、と思いました。

情報や知識って、よりよく生きていくためにやっぱり必要ですよねー。
というか、情報それ自体が大切なのではなく、そこから自分自身のためになる要素を抽出する知恵が大事なのでしょう。

それはもう、消費者としての立場としてはもちろんのこと、売る側としても、よりいっそう強く認識することで。
自分が売ってるモノの、どこがどうだからこの価格なのか、どこが他と違うのか、なにがポイントなのか、しっかり消費者に説明できてはじめて、その価格の正当性が認められるのだと思うんですが・・・・・現実には、価格『だけ』の競争が激化する一方。

見積りはほとんど3社以上の競合、お客さんがポイントにするのは入札価格だけ・・・・という案件が多いんですよねえ。
年々、そんなのの割合が増えている感じがします。

ここのところ耐震偽造とか、いろいろ問題になってますけど、発注する側が安さばかりを追求して内容チェックをおろそかにするから、偽造を行うような業者をのさばらせてしまう、という側面もあると思うのだけれども。

最近そういう話を業界のベテランの方とする機会が多いのですが、皆さん口を揃えておっしゃるのは、「知識が足りない分、値段でしか勝負をかけられない若い営業マンが増えたから」ということ。
実際、できるベテラン営業マンというのは、いい内容を高く売って、私たちランド屋にも儲けさせてくれるし、お客さんもツアー内容に大満足、みんながハッピー。
対して、値段だけで押し切ったツアーは、内容も悪いし、誰も儲からないし、いろいろ経費を削ってるから現地でクレームが発生しやすい。安いから、給料の高いガイドはつけられず、バイトみたいな中途半端なガイドしかつけられない。
お客さんだって、アンハッピー。

結局、業界のレベル全体が下がりつつある、というのが一番大きいんでしょうけど、そういう「安かろう悪かろう」のパッケージツアーばかりが売れるのも、また事実。
いつもういうパッケージばかりを選んでたら、内容が悪くてもまあそんなもんか、と思うようになってしまうのかもしれませんが、そういうのに参加した人から「中国って、なんであんなに飯がまずいの?」と聞かれると、「安いからに決まってんだろ!普通に払えばいくらでも美味しいもんあるよ!」と、あやうく憤死しそうになること常々です。
そのことを知らされもしないお客さんも不幸だし、それを説明できない・納得させられない業界人はもっとダメ。

売る側が無知だから買う側も無知なままなのか、あるいはその逆か。

なにを売るにしても買うにしても、いや、お金の介在しない何物かを選ぶ際にでも、しっかり知恵を働かせ、情報を収集し、自分でしっかり考えて行動しなればいけませんね、という思いを新たにしました。

無知でいることと、知っていながら敢えて気にしない、ということの間には、それこそ地球何周かするぐらいの大きな隔たりがあると思います。
いや、本当に・・・・・。

ちなみに、お正月のNHKでご覧になった方も多いと思いますが、チベットへ列車で入れるようになり、その「青蔵鉄道」が大人気です。
もうチケットの入手が極めて困難で、できれば手配を請負いたくないほど。
車窓に世界の屋根と呼ばれる峰々を眺めながら海抜5000Mの峠を越えていく列車の旅は圧巻そのものですが、高山病、こわいです。
大丈夫な人は大丈夫ですが、ダメな場合はホントにダメで、チベットから緊急搬送で低地に降ろしたり、入院になったり。
さすがに高山病の知識もなくチベットに行く人はいないと思いますが、これも、知らないでいると大変。

これは極端な例ですけど、知らないことってやっぱり怖い。
知って、消化して、むやみに振り回されないようにする、そんな選択をいつもしていられる人間になるべく、日々勉強なわけですね。はい。