2002/12/25  #13


「取れてなくても飛べ!!!」


暮れも押し詰まってまいりました。
ワタクシこの期に及んで、ホテルが確保できない、飛行機が確保できない、とピーク期特有の胃痛に悩まされ、連日の痛飲と相まって、なんだかもう訳わからなくなってきています。
私が行って取れるんだったら、今すぐベトナムへ飛んで、チェックインカウンターで勝負かけたい。がるる。

こんなふうに、間際になっても交通機関等が確保できてないというのは、非常によくある事態です。
よくあってもイヤなんだけど。
ただし、お客さんに「キャンセル待ちです。行けるかどうかわかりません」と申告できるケースはまれで、たいていは旅行社さんが「イケる」と踏んでGOサインを出してしまいます。
実際そうしないと、お客さんは逃げていきますから。

この「イケるか分かんないけど、イケるって言っちゃった」というのを、業界用語で「コミットOK」と言います。

私が今「やばい−、取れないー」と苦しんでいるのも、このコミットOKのツアー達で、ツアーの手配を受けた段階で、ランドオペレーターもこのコミットの運命共同体になってしまいます。
内心「あたしは取れるなんてゆってないよー」と思うこともあるけど、どうやらそれは許されないみたい。
これがパンフレットなどの募集によるパッケージツアーだと、旅行業約款とか消費者保護法とかの規定が厳しいため、取れない場合のペナルティがあるかわりに、代替案の提示も比較的早くから行えるので最終的な混乱は少ないのですが、いわゆる社員旅行や有志の旅行といった「手配旅行」ではそのへんが曖昧なことが多く、最後の最後まで関係者一同が眠れぬ夜を過ごすことも少なくありません。

かく言う私も1年前、北京行きのツアーのチケットがどうしてもどうしても確保できず、航空会社さんに泣き入れても確保できず、いよいよ明日チケットを発券しないとお客さんに届けるのに間に合わない、という事態に見舞われました。
ああ、今思い出しても胃が痛い。

あのときはナゲウリ子、清水から飛び降りちゃったもんね。
唯一空いていたビジネスクラスをお取りいたしましたよ、日系キャリアのビジネスクラスですわよ、たった29800円のツアー代でビジネスクラスに乗れるなんて、アナタたちなんてラッキーなの、っていうか、何十万すると思ってんの、アナターっ!
当然、差額分はナゲの営業利益から放出です。自腹切れって言われなかっただけ、まだマシだったかも。

この時期、先輩のツアーも同じように北京線で引っかかり、そのときはビジネスクラスも空いていなかったため、彼は出発当日チェックインカウンターに早朝から張り付き、キャンセルが1席出る度に「その席ください!」と航空会社の係員に詰め寄っていました。
全員が無事に出発し終えたときの、先輩の「飛んでった・・・」という悲壮感漂う放心
の声を、私は一生忘れることはないでしょう。合掌。

こんな感じで日夜ホテルやエアの確保に奔走していますが、先日もっと恐ろしいツアーを見てしまいました。
先輩のツアーだから他人事で興味深かった(?)んだけど、往路の席だけ確保できて、復路はキャンセル待ちなのに、行けばなんとかなると踏んだのか、飛んでいっちゃいましてねえ。
私もそのとき初めて知ったんですけど、復路が取れてなくても、チケットって発券できちゃうもんみたい。行くなら自分のリスクで飛んでいきなさいよ、ってことなのかしら。コワイ。

実際、間際になると取れてくることが多いんだけれど、このときは本当にどうにもならなかったらしくて。
現地で観光してるあいだ中、添乗員は冷や汗ダラダラ、手配を請け負ってるウチの現地係員は東奔西走、何も知らないお客さんはニコニコ観光、という、想像するだに恐ろしい状況になっていたそうです。
結局このツアー、一部はキャンセル待ちで取れて予定便で帰国、一部は韓国経由で帰国、一部は最終の深夜便で帰国、という状態だったらしいのですが、お客さんが非常にいい方々だったらしく、大きなクレームにはならなかったようでした。

----が。
コワイ。コワすぎる。
ホテルが取れる、席が取れるっていうのは、どんなに自分が頑張ってみてもどうしようもない部分があります。
だから最近ワタクシ、日頃の行いを良くしようと思い立ちました。
自分の力が及ばないのなら、神様に助けてもらうしかないぢゃん。
というわけで、2003年のナゲウリ子は、「ホトケの営業マン」をモットーに、世のため人のために頑張っていきたいと思います。

皆様、メリークリスマス
そして よいお年を。