2002/10/6  #7


ベトナムツアー、満員御礼の憂鬱

「ナゲちゃん、ベトナムの見積もり頼むわー」
「あ、まいどですぅー。何月ですか?」
「んー、まだ来年の話やねんけどな。2月の連休に30人ほど」
「げ、無理無理。ホテルもエアもパンパンですよ」
「はあ!? いま8月やで!?」
「・・・もーねー、6月くらいから予約入りまくって、グチャグチャになってるんです。私も頭痛いんです・・・。」

ベトナムが女性誌などに取り上げられ、若い女性を中心に爆発的なブームになって、もう2年くらい経つでしょうか。
ブームの到来と時期を同じくして旅行業界に飛び込んだ私にとって、この2年は、ベトナム投げ売りの日々でもありました。

・・・とにかく。

取れないんだよぉぉ、ベトナム航空の席がぁぁぁ!

ベトナム行きの希望者が増える一方なのにもかかわらず、関西発ベトナム行きの直行便は、ベトナム航空とJAL合わせて1日1便、運べる人数は200人強。はっきり言って、ぜんっぜん需要に追い付いていないのが現状です。
にもかかわらず、便数は去年より減ってる。
関西発着だったベトナム航空の機材を、今年からは成田発着のほうへ回してるんです。そっちのほうが儲かるらしくって。

もー、航空会社までそんなんしてるから、ますます関西の経済が冷え込むっちゅーの。

で、少ない供給を巡って、他社と奪い合い、航空会社にゴリ押しし、キャンセル待ちで出発直前まで胃のキリキリする思いで日を過ごす、というバトルな生活が続いてるわけです。

通常、団体ツアーの仕事というと、まず旅行社さんからツアーの予定を聞いて見積もり出して、競合先を何社か蹴落として、そこで始めて飛行機やホテルの予約をスタート、というのが基本の流れなんですが、ことベトナムツアーに関しては、もはや「取れたもん勝ち」の力技商売。

見積もりの依頼を受けた時点で、勝手に飛行機とホテルの予約を入れてしまうんです。
特に飛行機なんか団体用の席数も限られてるから、1社のランドオペレーターが30人くらいの席を押さえてしまえば、他のオペレーターは席取れなくなってくることもあります。
それこそもう、取ったもん勝ち。
見積もりの料金が高かろうがなんだろうが、「うちは席をご用意できますよ、他社さんはどうですか」と、こうなるわけです。

もちろん、他社に先に取られることもあるし、読みを誤って、30人予約したのに結局10人になって、航空会社の営業マンに「あと20人分、どないしてくれはりまんの」と、しこたま怒られることもあります。
いつもいつも先走りして結局売り残ししちゃうと、航空会社も席くれなくなるから、そのへんの読みも大事なんだけど、旅行社さんってば、みんな大風呂敷広げて人数多めに言うんだもーん、ナゲはバカ素直だから、そのまま走っちゃうんだよぉー(泣)。

というわけで、やっとのことで足を確保したと思ったら、今度は希望のホテルが取れない。

女性誌なんかでホテル情報とかも詳しく出ちゃってるから、お客さんは「このホテルじゃなきゃイヤ」とかすごくこだわりはるんですけど、そこ満室なんです、お願いだから諦めてー、と泣くこと週平均3回。
いまやホーチミン市中心部の高級ホテルは、日本の若い女の子で溢れかえっています。

・・・みなさん、ベトナムはいいとこです。
ごはん美味しいし、お買い物も楽しいし。
だから、ね、混んでる時期はずして、行ってくださいね・・・。