#5

自分の経験を子ども達に伝えること。
それが世界でお世話になった人達への
恩返しになると思った。


□うえやま
世界一周を達成されたあと、
講演活動を精力的にこなされていましたよね。
そして、昨年、子どもたちに夢を与えるために、
北海道から沖縄まで講演しながら
自転車で縦断する「夢の掛け橋プロジェクト」を
実現されたわけですが、
はじめようと思ったきっかけは何だったんですか?

□達さん
世界一周から帰ってきて、
いろんな所で講演をさせてもらってたんですが、
そのなかで子どもたちから
「達さんの話を
もっと日本のほかの子どもたちにも
伝えてください」

という感想文を何通もいただいたんです。
そのときです。

ぼくが世界一周できたのは、
世界中でお世話になった人、
アドバイスをいただいた人、
忠告してくれた人、
励ましてくれた人、いろんな人に支えられて
実現できたことなんです。

この人たちに何か恩返しができるとすれば、
この経験を多くの人に伝えていくことだろうと
思ったんです。

将来のある子どもたちにも、
いろんな夢を持ってもらいたい。

そんな想いで「夢の掛け橋プロジェクト」をはじめました。

□うえやま
毎度のことながら、
よく社長さんがOKをだしてくれましたね。

□達さん
「夢の掛け橋プロジェクト」を
社長に願い出たのは、
2002年1月に朝日新聞大阪本社で、
朝日新聞さんが企画してくださった
「社長と社員のトークショー」でした。

当日は300名くらい来ていただいたんですが
そこで、社長に「行きます!」って宣言したんです。
もちろん、前振りはしてありましたが、
そのときに正式に伝えたんです。

そして社長からは、
「自分の体験を通して夢を語れる大人が、
今の社会には必要や」

二度目の長期休暇を許してもらえたんです。

□うえやま
それで「夢の掛け橋プロジェクト」が実現したんですね。

□達さん
そうです。
「夢の掛け橋プロジェクト」は
昨年の子どもの日に稚内をスタートして、
クリスマスに沖縄に到着しました。
距離にして約4500km。
当初60回くらいの講演を予想していたんですが、
結果、86回行いました。3日に1度走って、
3日に1度講演という、結構ハードなスケジュールに
なってしまったんですけど、
その分多くの人との出会いがありました。

□うえやま
86回講演されたということですが、
それはプロジェクトとして
全国各地の自治体や学校に講演を
申し込まれたのですか?

□達さん
いいえ。
講演の打診をしたのは、
スタート地点となる最北端の稚内と、
母校の東京の小学校だけです。
それ以外は、ありがたいことに、
新聞やラジオ、ホームページなどを通じて
ご依頼をいただきました。

稚内をスタートしたときに決まっていたのは、
1/3にも満たなかったんですが、
口コミでも広まって
結果、86回となりました。
全国でひとり一人との出会いがつながって
ゴールにたどり着けたんだと思っています。
日本でも「生かされている」ことを
実感しています。