第4回 その6

ここから、焚火をとったら、なにも残りません。
焚火で始まって、焚火で終わりますよ。

 


□うえやま
オーナーとして、たとえ趣味であっても
もっと儲けたいとは思わないんですか?

□焚火小僧さん
いやぁ、それはね、正直思うときもあるけど、
すごくその境界線が問題で、
ここのロケーションや自然とのバランスを
壊すようなことはできないですから。
確かに、たくさんの人が来てくれるようになれば、
儲かるかもしれないけど、さっきも言ったように
人があまり増えると、自然とのバランスが崩れてしまう。
そうなってしまうと、元も子もないでしょ。
ここを訪れる人に、気持ちよさを感じてもらうことを

ぼくらは大切にしているんでね。
以前、自動販売機を置くかどうかで
かなり悩んだことがあるんです。
置けばお金が入るかもしれないけど、
その一台が、このロケーションにあるだけで、
見た目がぜんぜん変わると思うんです。
それを見た人の心に、どういう風に残っていくだろうか。
確かに、あれば、来た人も便利かもしれない。お金も入る。
でも、それを置くことで
全体のバランスや雰囲気が壊れてしまう。
これは全体で見れば、マイナスですからね。
でもね・・・、みたいなところがあって。
そういう、小さなところですごく悩んでるし、
そういうところにこだわってます。(笑)

□うえやま
ぼくは、その丁寧さが、
ここの気持ちよさを作り上げてるんだと思います。

□焚火小僧さん
丁寧なことなんて、全然ないです。
エー加減ですから(笑)

□うえやま
いや、ぼくはそうは思いませんよ。(笑)
この場所のイメージをものすごく大切にされていて、
次やることが、そのイメージに合ってるかどうか、
さらにイメージを良くするものなのか、悪くするものかを
最優先に考えて作ってこれらたから、
いい雰囲気になっているんだと思います。

□焚火小僧さん
・・・(笑)

□うえやま
それが、ここに来て、気持ちいいなぁと思える
要素のひとつなんだと、ぼくは思ってるんですけど。
焚火小僧さんにとって、ここはどんな場所ですか?

□焚火小僧さん
心がやすらぐ場所でしょうねぇ。
アジトかな。

□うえやま
アジトですか。

□焚火小僧さん
そう、アジト。
たまに、一人で焚き火しているときもありますから。
ぼーっとしてね。

□うえやま
何も考えずに。

□焚火小僧さん
ぼーっとしてる。
ここから、焚火をとったら、何も残りません。

□うえやま
ここは焚火から始まったんですもんね。

□焚火小僧さん
そうです。
焚火で始まって、焚火で終わりますよ。

□うえやま
かっこいいですね。(笑)

□焚火小僧さん
・・・(ニヤリ)